新キャラ?中国泛藍連盟

 控肉飯うめぇー!つうか台湾の豚肉は大丈夫なのか?

 さて、8月15日がやってまいりました。中国じゃ、事前にはやれデモの呼びかけだとか、メディアの反日キャンペーンだと賑やかであったようですが、今のところは何にも起きてない模様。まずは在中日本人のためにもよかったよかった。相変わらずですが、官製メディアで反日キャンペーンを行い、各地で学習会だのが行われる一方、街頭での不特定多数の人間が流入し得るデモや集会は認めないという、中国政府の爽やかな二重基準ぶりが際立つ今日この頃です。

 事前にデモの呼びかけが無かったわけではありません。8月12日付けの産経新聞によると、


今月上旬、中国のウェブサイトに「815愛国反日陣線連盟」の団体名で書き込まれた呼び掛けによると、同連盟は13―15日、遼寧省大連市で大規模な街宣活動を計画。「国辱を忘れるな」「日本製品ボイコット」などと書いた宣伝ビラを最大30万枚用意し、市内14カ所で集会を予定しているという。
 「中国泛藍連盟」を名乗る別のグループは四川、湖北、江蘇3省と上海で抗日戦争の戦死者追悼活動を行うと予告。香港でも尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中国領有権を主張する団体が、日本総領事館に向けデモ行進する予定を明らかにしており、同総領事館などが現地の日本人に注意を呼び掛けている。

反日活動呼び掛け相次ぐ 中国」『産経新聞』2005/08/12


とのこと。

 ここで妙な名前の団体を発見。「中国泛藍連盟」って何よ?「泛藍」と言えば国民党旗の色から、台湾では国民党を中心とする野党連合を意味する単語ですよ。何で大陸で「泛藍」?私はこの中国泛藍連盟の名前は8月11日ごろに知りました。ネタ元は自由亜州電台(RFA)の「“中國泛藍聯盟”受到公安部門的嚴密監控」という記事です。記事によれば、中国泛藍連盟とは、

・国民党の理念に共鳴し国民党を支持する組織である。

・一年ほど前にネット上で自発的に組織された。会員は数百名いる。

・8月1日にネット上で15日に上海、武漢成都、蘇州で抗日戦争勝利を記念する活動を行うことを呼びかけ、二十数名の会員が公安及び国安の捜査を受けPCなども押収される。

・発起人の一人である孫不二は公安関係者にこのような活動の責任は自分で負うようにと警告を受ける。

・召集人の一人である文炎は「不法結社」の罪で武漢市公安当局に十五日間の刑事拘留をされる。

・自由亜州電台の記者の取材に対し、台湾の国民党はこの組織に関知していないと答える。国民党スポークスマン張栄恭「中国国民党がもし中国大陸で組織を立ち上げるのならば、中国の法律に従って組織する。我々国民党は大陸で泛藍連盟を組織したことはないし、この組織についてはまったく知らない。

“中國泛藍聯盟”受到公安部門的嚴密監控」『自由亜州電台』2005/08/11
中國泛藍聯盟的召集人文炎被當局拘留」『自由亜州電台』2005/08/12

 大陸で国民党を支持しその理念に共鳴するというのも、一昔前なら極刑止む無しの行為だと思うのですが、時代も変われば変わるものです。この人らは何を考えているんでしょうか。まあ情報があまりありませんからただの天然なのか、それとも何らかの政治的な背景があるのか良く分かりませんが。

 とっつかまった文さんのお母さんの言葉がまた泣かせるんですよ。曰く「息子は平和、民主、統一を追及するために、烈士を記念するためにしたことなのに、こんな風に普通の市民を捕まえるだなんて、中共はやりすぎだ!」文さんちに公安がどかどか押し寄せてきたときに、文さんは「もうだめぽ」と言ったかどうか?つうか、記者は話を作ってないですよね(笑)?

 台湾のメディアに何か続報出てくるかとも思ったのですが、今の所は特に無い模様です。この手の反日組織、結構新顔が出てきているとのこと。これらの新手の組織は何らかの政治的背景の下に組織化されているのか、それとも官製デモを見て興奮した挙句、よーしパパもデモしちゃうぞー、という素人なのか。今のところは分かりません。にしても国民党を持ち出すとは。他にネタはなかったのか?