2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

水面下で進む保革激突の構図

以前に『財経』にのった皇甫平*1の「改革を動揺させるな」(参考)の時にも伺えたが、中国の内政を巡って新たな右派と左派の対立が生じている。いわゆる右派とは「新自由主義」とも呼ばれる、市場原理を通じた経済運営を重視し、さらに中国の市場化を推し進…

ヲチの流儀(改訂版「ネタとかネタ元とか」)

情報収集の目的は、現在の状況、変化の発生を捉える「観測」を行い、その得られた情報の確度(確かさ)を推測ないしは判断し、確度の高い情報の中から何が起こっているのか、どのように変化しているかを分析し、他の情報の分析と比較、融合し、その結果として…

「力」について

力とは、人の、他の人の心と行動に対する支配の力である。そして、そのもっとも具体的で、判りやすい形として、物理的強制力、すなわち暴力が存在するだけであり、それにいたる過程には、さまざまな段階が存在するのである。 したがって、これから先、軍事力…

「よいこ」像の変遷に「中の人」を思う。

武田雅哉、『よいこの文化大革命』、廣済堂出版、2003年 現在、「中国宏観経済与改革走勢座談会紀要」なんぞという糞長い文章をノートつけながら読んでいるわけですが、そこに丁度この本が配送されて来たので気分を変えようかと読んでみたところ面白くて一気…

ユートピアンとリアリスト

もし目的が思考に先行して、思考の道筋をきめることになるなら、人間の心が新しい分野で働きはじめる場合に願望とか目標がつよく前面に出て、そこでの事実や手続きを分析しようとするゆき方を押さえ込み、この方向に伸びる芽さえ摘みとる形で事がはこばれる…

「侠」或いは秘密結社についての断片的メモ

朋友N′s氏曰く「まとめられない文章はメモってことにすりゃいいじゃまいか」という素晴らしいことを言っておられるので早速マネすることにする。(参照)1-1 侠: 子分をかかえて仲間どうしで協力する人たち。男だて。結社をつくり法に従わないが、義理がた…

果たしてツンデレなのか?そしてツンデレは最強なのか?

衛慧、『ブッダと結婚』、講談社、2005年 前作、『上海ベイビー』も確か文庫版を読んだはずだったんだが、ああ中国はバブルなんだなあ、という感想以外は綺麗に忘れてしまった。今回も、やっぱり中国(特に上海)はバブルなんだなあというのが先ず感想。しか…

紅い資本主義の行方はどっちだ?

興梠一郎、『中国激流―13億のゆくえ』、岩波書店、2005年 2005年7月20日に第1刷が発行されて、2006年1月16日には既に第6刷発行となっている。新聞や雑誌などのマスメディアに載る多くの中国情報が物足りない昨今(無論、良質の情報もあるけど)、この本の様…